PTSD

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心的外傷後ストレス障害:その理解と向き合い方

心の外傷後ストレス障害、いわゆる心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは、強い精神的な衝撃を受けた経験、すなわち心的外傷が原因で発症する心の病気です。命の危険を感じるような出来事、激しい恐怖やどうしようもない無力感を味わうような経験の後、その記憶が突然よみがえってきたり、怖い夢にうなされたり、必要以上に警戒するなどの症状が現れます。 例えば、事故や災害、犯罪に巻き込まれたり、虐待を受けたり、戦争を経験したりするといった出来事が、心的外傷となることがあります。これらの症状は、心的外傷から自分を守るための、本来は自然な反応です。しかし、日常生活に問題が生じるほど症状が強い場合、心的外傷後ストレス障害と診断されることがあります。具体的な症状としては、心的外傷に関する記憶が繰り返し頭に浮かび、悪夢にうなされるといった症状や、心的外傷と似た状況を避けようとしたり、感情が麻痺したりするといった症状、常に緊張状態にあり、些細な刺激にも過剰に反応するといった症状などが見られます。心的外傷後ストレス障害は、特別な人だけがなる病気ではありません。誰もが経験する可能性のある病気です。心が強い、弱いといったこととは関係ありません。ですから、心的外傷後ストレス障害についての正しい知識を持ち、適切な対応方法を知っておくことが大切です。早期に適切な治療を受ければ、症状の改善が見込めます。一人で悩まず、家族や友人、専門機関などに相談することが重要です。周りの人も、温かく見守り、支えていくことが必要です。
離婚

離婚と「言葉の暴力」:法的対策

言葉の暴力とは、身体的な危害を加えるのではなく、言葉を使って相手を傷つけ、心に深い痛みを与える行為です。殴る蹴るといった目に見える暴力とは違い、言葉の暴力は見過ごされがちですが、被害者の心には大きな傷跡を残し、精神的な病気を引き起こす可能性もある深刻な問題です。言葉の暴力には様々な形があります。たとえば、怒鳴り散らしたり、人格を否定するような暴言を吐いたり、相手を侮辱することなどが挙げられます。また、脅迫的な言葉で恐怖心を植え付けたり、無視をすることで精神的に追い詰めることも、言葉の暴力に含まれます。特に夫婦間では、このような言葉の暴力は深刻な問題となります。日常的に繰り返されることで、被害者の自尊心は徐々に削られ、自信を失い、精神的に不安定な状態に陥ってしまうことがあります。些細な言い争いからエスカレートする夫婦喧嘩とは異なり、言葉の暴力は一方的な支配やコントロールを目的とした、継続的な攻撃である点が特徴です。加害者は、相手を支配するために、巧妙な手段で言葉の暴力を使うことがあります。例えば、褒め言葉と見せかけて相手を貶めたり、自分の非を認めずに責任転嫁したり、被害者を孤立させるように仕向けたりするなどです。このような巧妙な心理的操作によって、被害者は自分が悪いと思い込まされ、加害者から逃れることが難しくなる場合もあります。言葉の暴力は、目に見えないだけに、より深刻な事態を招く可能性があると言えるでしょう。