遅延損害金

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附帯請求:知っておくべき基礎知識

民事裁判で、メインとなる請求にくっつけて行う請求を「附帯請求」と言います。例えるなら、大きな木の幹に枝葉が茂るように、メインとなる請求をより効果的に実現するための追加の請求です。例えば、アパートの一室を不当に占有されている家主が、部屋の明け渡しを求めて裁判を起こすとします。この場合、部屋の明け渡しを求めることがメインの請求です。しかし家主は、明け渡しまでの間、本来得られるはずだった家賃収入を失っているため、損害を受けています。そこで、家主は部屋の明け渡しに加えて、未払い家賃の支払いも同時に請求することができます。この未払い家賃の請求がまさに附帯請求です。他にも、売買契約に基づいて商品を納入したのに、買い手が代金を支払わない場合を考えてみましょう。売り手は、商品代金の支払いを求める訴訟を起こすことができます。これがメインの請求です。しかし、代金が支払われないことで、売り手は資金繰りが悪化し、本来得られるはずだった利益を失うなどの損害を被る可能性があります。そこで、売り手は商品代金の支払いに加えて、支払いが遅れたことによる損害賠償、すなわち遅延損害金の支払いを請求することができます。これも附帯請求の一つです。附帯請求は、メインの請求と密接に関係しています。木の幹と枝葉の関係と同じように、メインの請求が認められない場合は、附帯請求も認められないのが原則です。例えば、部屋の明け渡しを求める訴えが認められない場合、未払い家賃の請求も認められません。また、商品代金の支払いを求める訴えが認められない場合、遅延損害金の請求も認められないことになります。このように、附帯請求はメインの請求に付随して行われるため、メインの請求の成否に影響を受けやすいという特徴があります。
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遅延損害金:知っておくべき基礎知識

お金の支払いを約束した期日までに支払わなかった場合、債権者は損害を被る可能性があります。この損害に対する賠償として支払うお金が、遅延損害金です。いわば、支払いの遅延に対する罰金のようなものです。遅延損害金は、住宅ローンの返済や事業資金の返済、売買代金の支払いなど、お金に関する様々な契約で発生する可能性があります。約束した期日を守って支払わなかった場合は、元々の金額に加えて、この遅延損害金を支払う義務が生じます。そのため、最終的に支払う金額が大きくなってしまうことがあります。支払期日を過ぎてしまうと、遅延損害金が発生するリスクが高まります。ですので、期日を守るようにきちんと管理することが非常に重要です。万が一、債権者から支払いの請求があった場合は、請求内容をよく確認し、できるだけ早く対応しましょう。遅延損害金を発生させないためには、何よりもまず、期日までに支払いを済ませることが大切です。しかし、やむを得ない事情で期日までに支払えない場合は、債権者と事前に連絡を取り、事情を説明し、相談することが重要です。例えば、病気や災害などで支払いが難しい場合は、その状況をきちんと伝えましょう。場合によっては、支払期日の延長や分割払いなど、状況に応じた対応をしてもらえる可能性があります。何の連絡もなく支払いを放置すると、状況が悪化し、より大きな損害につながる可能性があります。例えば、訴訟を起こされ、財産を差し押さえられる場合もあります。そうなる前に、債権者と話し合い、解決策を見つけることが大切です。支払いが難しい場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することも考えてみましょう。専門家の助言を受けることで、より適切な対応策を見つけることができるでしょう。