浮気 有責配偶者からの離婚請求とは?
夫婦関係が壊れてしまった時、その原因を作った側、つまり壊れてしまったことに責任があると判断された配偶者のことを、有責配偶者といいます。一体どのような行為が有責配偶者とみなされるのでしょうか。代表的な例としては、配偶者以外の人物と肉体関係を持つこと(不貞行為)、相手に身体的、あるいは精神的な苦痛を与えること(暴力)、正当な理由なく配偶者を捨て去ること(悪意の遺棄)などが挙げられます。これらの行為は、夫婦として共に生活していくことが難しいほどの重大な原因と判断されるため、有責配偶者とみなされる可能性が高い行為です。しかし、必ずしもどちらか一方だけが責任を負うとは限りません。夫婦関係が壊れてしまう原因は、片方のみに責任があるとは限らないからです。夫婦双方共に、互いの言動が原因で関係が悪化し、修復不可能な状態に陥ってしまうケースも少なくありません。このような場合には、双方に責任があると判断されることもあります。では、責任の程度はどのように判断されるのでしょうか。これは、それぞれの夫婦が置かれている状況や、関係が悪くなってしまった原因となった行為の重さなど、様々な要因を考慮して判断されます。裁判では、電子メールのやり取りや写真、探偵による調査の報告書、医師による診断書、事件を目撃した人の証言、別居に至った経緯、生活費の送金状況など、様々な証拠を元に慎重に判断が下されます。例えば、不貞行為の証拠としては、電子メールのやり取りや写真、探偵の調査報告書などが用いられます。暴力については、医師の診断書や、暴力を振るう現場を目撃した人の証言が有力な証拠となります。また、悪意の遺棄の場合は、別居に至った経緯や生活費の送金状況などが考慮の対象となります。このように、有責配偶者の判断は複雑で、様々な要素が絡み合っているため、弁護士や家庭裁判所調査官などの専門家の助言が必要となる場合もあります。
