
家事相談室:家庭問題の頼れる味方
家事相談室とは、家庭裁判所やその支部に設けられた、家庭内の揉め事に関する相談窓口です。家庭内の様々な問題に直面し、誰に相談すれば良いか分からない人にとって、気軽に悩みを打ち明けられる最初の窓口として機能しています。
具体的には、夫婦間の離婚問題、財産分与、慰謝料請求といった問題はもちろんのこと、親族間の相続問題や遺産分割、遺言書の書き方などについても相談できます。また、子どもとの関係に悩む親、親との関係に悩む子どもからの相談も受け付けています。例えば、子どもの養育費や面会交流、親権の問題、あるいは高齢の親の介護や財産管理に関する問題なども相談対象です。
家事相談室には、家庭問題に関する専門知識を持つ相談員が配置されています。相談員は、相談者の話を丁寧に聞き、問題解決のための手続きや関係機関の情報提供など、相談者に合った助言をしてくれます。相談は無料で、費用は一切かかりません。また、プライバシー保護も徹底されており、相談内容が外部に漏れる心配はありませんので、安心して悩みを打ち明けることができます。
さらに、家事相談室は、裁判手続きを利用する前の段階での問題解決を支援することを目的としています。そのため、相談員は、当事者間の合意形成を促すための助言や、調停手続きの案内など、裁判以外の解決方法についても丁寧に説明してくれます。裁判を起こすかどうか迷っている場合でも、まずは家事相談室に相談してみることで、問題解決の糸口を見つけることができるかもしれません。