本人訴訟

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法律

本人訴訟で挑む!

本人訴訟とは、弁護士などの代理人を通さず、自分自身で裁判手続きを行うことです。民事裁判では、誰でも弁護士に頼らず、自ら訴訟を起こし、進める権利が認められています。これは、憲法で定められている裁判を受ける権利を具体化したもので、お金や手続きの難しさなどを理由に弁護士に頼めない場合でも、自らの権利を実現する方法を確保しています。 手続きは複雑で、法律の知識も必要となるなど、難しい面も確かにあります。しかし、弁護士費用がかからないこと、自分の言葉で裁判官に直接主張を伝えられることなど、良い点もあります。そのため、近年、手続きが比較的簡単な少額訴訟を中心に、本人訴訟を選ぶ人が増えています。特に、インターネットが広まったことで、裁判手続きの情報や書式の見本などが簡単に見つかるようになったことも、本人訴訟の増加につながっていると考えられます。 とはいえ、裁判には高度な法律知識と綿密な計画が必要な場合もあります。ですから、本人訴訟を選ぶ際は、メリットとデメリットをよく考えた上で、慎重に決めることが大切です。自分自身で裁判手続きを行うということは、すべての責任を自分が負うということです。弁護士に頼む場合と比べて、時間も手間もかかり、専門知識の不足によって不利な結果になる可能性も否定できません。 本人訴訟は決して簡単な道のりではありません。時間と労力を費やし、法律の勉強もしなければなりません。裁判の手続きも複雑で、慣れない人にとっては負担が大きいでしょう。また、法律の専門家である弁護士と違い、法律知識の不足から不利な立場に立たされる可能性も考えられます。相手方が弁護士を立てている場合、その差はさらに大きくなるかもしれません。しかし、それでもなお、自らの権利を守るため、自ら法廷に立ち、自分の言葉で主張を伝えるという選択は、現代社会において大きな意義を持っていると言えるでしょう。