離婚 離婚とセックスレスの関係
夫婦間の営みの頻度が低いことを示す言葉として、「セックスレス」という言葉が使われますが、その定義は単純ではありません。一般的には、特に理由がないにもかかわらず、ひと月に一度以上の営みがない状態を指すとされています。しかし、回数だけで判断できるものではなく、夫婦それぞれの性に対する考え方や価値観、互いの愛情表現、日ごろの意思疎通などを総合的に考慮する必要があります。たとえば、夫婦ともに営みに対する関心が低く、抱き合ったり、手をつないだりといったスキンシップや、言葉で感謝や愛情を伝え合うなど、他の方法で愛情を表現し合っているのであれば、たとえ営みの頻度が少なくても問題がないと言えるでしょう。お互いが納得しているのであれば、必ずしも営みの回数を増やす必要はありません。一方で、配偶者の一方が営みを強く望んでいるにもかかわらず、もう一方が拒否し続けているような場合は、たとえ月に一度以上の営みがあったとしても、セックスレスが問題となる可能性があります。このような場合、拒否されている側には不満や不安が募り、夫婦関係に亀裂が生じることもあります。営みの有無や回数よりも、夫婦間で性生活に対する認識にずれがあるかどうか、そして、そのずれによって不満や葛藤が生じているかどうかが重要です。セックスレスの状態そのものよりも、それが夫婦関係にどのような影響を与えているのかを注意深く見極める必要があるでしょう。夫婦が互いの気持ちや考えを尊重し、心から満足できる関係を築くためには、性生活についても率直に話し合い、理解し合うことが大切です。
