同意権

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法律

成年後見制度における補助

人の世話をみる制度で、おとなになってから判断する力が弱くなった人を守るためのものです。年をとったり、病気になったり、事故にあったりすることで、判断する力が弱くなってしまうことがあります。お金の管理や契約といった法律に関することをうまく行うのが難しくなったとき、この制度は、その人を助けて、安全に暮らせるようにし、みんなと一緒に生活していけるようにすることを目指しています。 この制度には、後見、保佐、補助という三つの種類があります。その人の判断する力の状態に合わせて、ちょうどいい種類を選びます。種類によって、手伝ってくれる人の役割やできることが違います。 判断する力が全くない、もしくはほとんどないときは「後見」です。手伝ってくれる人は、その人の代わりに、お金の管理や契約などを行います。たとえば、預貯金の出し入れや不動産の売買などです。 判断する力がかなり弱まっているときは「保佐」です。手伝ってくれる人は、その人が重要なことを決めるときに一緒に考えたり、確認したりします。たとえば、大きな買い物をするときや、家を借りるときなどです。本人は、手伝ってくれる人と相談しながら、自分で決めることができます。 判断する力が少し弱まっているときは「補助」です。これは、三つの種類の中で一番軽いものです。手伝ってくれる人は、その人が困っていることだけを助けます。たとえば、毎月の公共料金の支払いや、病院の予約などです。本人は、普段の生活は自分で行うことができます。 このように、この制度は、判断する力が弱くなった人の状態に合わせて、きめ細かく対応できるようになっています。困っている人がいたら、市役所や社会福祉協議会などに相談してみましょう。
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親の同意と結婚:婚姻同意権の要点

結婚という人生の大きな節目において、未成年の子供は両親の同意がなくては結婚できません。この同意を与える権利のことを婚姻同意権と言います。法律では、両親が結婚に賛成した場合に限り、子供が結婚できるという形で親の権限が定められています。これは、未成年の子供はまだ判断力が十分に育っていないと見なされており、結婚という人生における重大な決断をするには、保護者の適切な導きと同意が不可欠だと考えられているからです。 婚姻同意権は、親が子供の結婚に責任を持つことを意味し、子供の幸せを守る上で重要な役割を担っています。この同意は、形だけの儀式的な手続きではなく、親が子供の結婚について真剣に考え、将来を共に歩む相手として相応しい人物かどうかをきちんと見極めた上で与えるべきものです。 例えば、子供が結婚相手を選ぶ際に、相手の人格や経済状況、結婚後の生活設計などを十分に理解していない場合、親は同意を与えるべきではありません。親は子供とよく話し合い、結婚生活を送る上での様々な問題点や、結婚相手の長所や短所などを一緒に考える必要があります。また、結婚相手との家族関係や価値観の違いなども重要な検討事項です。 もし、親が子供の結婚に反対する場合、その理由を子供に丁寧に説明し、理解を得る努力をすることが大切です。親の反対を押し切って結婚した場合、結婚生活で困難に直面した際に、親からの支援を得られない可能性も考えられます。婚姻は、当人同士だけの問題ではなく、両家の家族も深く関わる出来事です。そのため、親の同意を得ることは、円満な結婚生活を送るための第一歩と言えるでしょう。親は子供の幸せを第一に考え、責任を持って婚姻同意権を行使する必要があります。