化学

記事数:(1)

その他

未来の電池:空気電池の可能性

空気電池とは、その名前の通り、空気中の酸素を使って発電する電池のことです。私たちが普段使っている乾電池は、電池の中に電気を起こすのに必要な材料、例えば正極の材料である二酸化マンガンなどが全て入っています。いわば、必要な材料を全て詰め込んだ電池です。一方、空気電池は少し違います。電池の内部には負極の材料、例えば亜鉛やリチウムなどが入っていますが、正極の材料としては空気中の酸素を直接取り込む仕組みになっています。つまり、電池の外にある酸素を利用して発電するのです。この仕組みのおかげで、空気電池には幾つかの利点があります。まず、電池の中に詰め込む材料が少なくて済むため、電池自体を小さく軽く作ることができます。これは、持ち歩く携帯電話や薄さを追求するノートパソコンなどの機器にとって、とても都合の良い点です。また、同じ大きさの電池で比べると、空気電池はより多くのエネルギーを蓄えることができます。つまり、電池の持ちが良くなるということです。機器を長時間使えるようになるため、頻繁に充電する手間が省けます。このような特徴から、空気電池は将来、様々な機器で使われるようになると期待されており、未来の電池として注目を集めています。空気電池がより広く使われるようになれば、私たちの生活はもっと便利になるでしょう。