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法律

リース契約:その仕組みと注意点

物を借りて使う契約、いわゆるリース契約は、三者間で行われる貸し借り取引です。まず、借りる側である利用者は、リース会社に借りたい物の種類や性能などを伝えます。例えば、新しい事務機器や工場で使う機械など、利用者の必要とする物を具体的に示します。次に、リース会社は、利用者の要望を基に、最適な物を選定します。そして、リース会社が選んだ物を製造業者や販売会社から購入します。つまり、リース会社は利用者のために物を買い、それを貸し出す役割を担います。その後、リース会社が購入した物を利用者に貸し出し、利用者はリース会社に借り賃としてリース料を支払います。これにより、利用者は物を所有しているわけではないものの、使用することができます。所有者はあくまでもリース会社であり、利用者は使う権利のみを持ちます。このリース契約は、物を買うお金が足りない時や、常に最新の物を使い続けたい時に役立つ方法です。例えば、高額な機械を一度に買うのは難しい場合でも、リース契約を利用すれば、分割で支払うように借り賃を払うことで、必要な物を使い続けることができます。また、技術の進歩が速い分野では、常に最新の機器を使うことで、競争力を維持することが重要になります。リース契約ならば、契約期間が終了した時に、新しい機器に交換することが比較的容易になります。リース期間が終わった後は、借りていた物を返却する、もう一度リース契約を結ぶ、または買い取るといった選択肢があります。ただし、これらの選択肢が選べるかどうか、またどのような条件が付くかは、契約の内容によって異なります。そのため、契約を結ぶ前に、契約内容をよく確認しておくことが大切です。
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リースの深層:ファイナンス・リースを理解する

「資金調達リース」とも呼ばれるファイナンス・リースは、企業が必要な機械や設備などを導入する際、リース会社が代わりにそれらを買い取り、企業に長期間貸し出す仕組みです。一見すると、レンタルとよく似ていますが、実際には大きな違いがあります。レンタルは必要な期間だけ借りて返すものですが、ファイナンス・リースはリース期間が設備の耐用年数とほぼ同じです。そのため、実質的には購入に近いものとなります。ファイナンス・リースでは、企業はリース会社に毎月リース料を支払います。このリース料には、設備の購入代金だけでなく、リース会社の利益や手数料、金利なども含まれています。つまり、リース会社は資金提供者として、企業は利用者として契約を結ぶのです。会計上は、企業が自ら設備を購入し、分割で支払っているのと同じ扱いになります。これがレンタルとは異なる大きな点です。契約期間が終了した後は、多くの場合、リース物件の所有権がリース会社から企業に移転します。もしくは、わずかな金額で買い取ることができる選択権が与えられる場合もあります。これも、レンタルとは異なる点です。レンタルの場合は、契約終了後は必ず返却しなければなりません。ファイナンス・リースのメリットは、初期費用を抑えながら必要な設備を導入できることです。しかし、契約期間中は原則として解約できません。つまり、途中で設備が不要になっても、リース料を支払い続けなければなりません。そのため、契約前には、将来の事業計画や設備の必要性などを慎重に見極める必要があります。リース会社との間で、設備の選定から契約条件まで、細かい部分までしっかりと話し合うことが重要です。