ホイップアンテナ

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手軽なアンテナ:ホイップアンテナ入門

ホイップアンテナとは、一本の棒状の導体でできた、単純な構造のアンテナのことです。その見た目が、まるで鞭のように見えることから、「ホイップ」という名前が付けられました。この単純な構造のおかげで、製造にかかる費用が安く抑えられ、大きさも小さく、重さも軽いという利点があります。そのため、持ち運びのできるラジオや無線機、自動車など、様々な機器で広く使われています。 設置も簡単なので、無線愛好家にも人気です。周波数の特性は広帯域なので、様々な周波数帯に対応できます。しかし、電波の送受信方向に偏りがないため、特定の方向に電波を送受信する性能は高くありません。また、電波の送受信効率も低いという弱点もあります。 ホイップアンテナは、それ自体では電波を送受信する能力がありません。アンテナの根元にある機器と接続することで、初めて電波の送受信が可能になります。機器から送られてきた電気信号がアンテナに流れると、その電気が電波に変換され、空間に放射されます。逆に、空間に漂う電波がアンテナにぶつかると、アンテナ内で電気が発生し、それが機器に送られて、音や映像などの情報に変換されます。 このように、ホイップアンテナは単純な構造ながらも、電波の送受信において重要な役割を果たしています。小型軽量で、設置も簡単、様々な周波数帯に対応できるという利点から、多少の弱点はあるものの、今でも多くの機器で使われ続けています。手軽に使えるアンテナとして、私たちの生活を支える、なくてはならない存在と言えるでしょう。