ニタイ

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探偵業界用語

探偵とニタイ:法律と盗聴の狭間で

人の動きを探る仕事では、常に目立つ人だけに目を向けるのではありません。時として、その人の周りの人、いわゆる関係者を観察することで、真実にたどり着く手がかりが見つかることがあります。関係者とは、調査の中心人物と深い繋がりを持つ人たち、例えば家族や友人、職場の仲間などを指します。彼らの行動や言葉、付き合っている人たちなどを細かく調べることで、中心人物の行動のくせや隠された真意が見えてくることがあります。場合によっては、関係者自身が事件の重要な部分に関わっている可能性も考えられます。例えば、浮気を疑う場合、配偶者の行動だけでなく、その交友関係にも注目する必要があります。普段は社交的ではない配偶者が、特定の人物と頻繁に連絡を取り合ったり、会ったりしている場合は、注意深く観察する必要があります。また、金銭トラブルを抱えている人の調査では、家族や親しい友人に借金をしているか、あるいは保証人になっていないかを確認することで、問題の深刻さを把握することができます。このように、関係者の存在は調査において非常に重要です。関係者への聞き込み調査を行う場合、単刀直入に質問するのではなく、彼らの立場や心情を理解し、慎重な言葉遣いを心がける必要があります。不用意な発言で関係者を刺激してしまうと、真実を隠蔽されたり、調査を妨害される可能性があります。関係者からの情報は、必ずしも真実とは限りません。彼らの証言は、主観的な解釈や思い込みが含まれている場合があるため、他の情報と照らし合わせ、客観的に判断することが重要です。中心人物だけでなく、その周りの人にも目を向けることで、物事を多角的に捉え、真実に近づくことができるのです。 関係者は、中心人物の隠された一面や、事件の真相を知るための重要な情報源となるため、探偵は関係者の存在を常に意識し、緻密な調査を行う必要があるのです。
探偵業界用語

探偵と盗聴:対象者の特定と法的問題

調べたい人を見つけ出すことは、物事を探る仕事のはじめの一歩でとても大切です。この調べたい人のことを、業界用語で「マルタイ」、二人の場合は「ニタイ」と呼ぶこともあります。誰を調べるかによって、どのように調べを進めるか、どの範囲まで調べる必要があるかが決まってきます。たとえば、配偶者の不貞行為を調べる場合は、配偶者と交際相手が調べたい人になります。調べたい人を間違えてしまうと、関係のない人の情報を集めることになり、時間もお金も無駄になってしまうだけでなく、他人の秘密を侵害してしまう恐れもあります。そのため、困っている人は、探偵に相談する時に、誰を調べたいかをはっきり伝え、その人について知っていることをできるだけ多く話すことが大切です。名前、住所、仕事場、友達など、どんな小さなことでも、探偵が手早く調べを進める助けになります。また、依頼の内容によっては、調べたい人以外にも関係している人がいる場合があります。こういった人たちのことを知ることも、真実に近づくための大切な手がかりになります。探偵は、相談してくれた人から聞いた話をもとに、調べたい人とその周りの人たちの関係を調べ、どのように調べを進めるか計画を立てます。誰を調べるかを決めることは、物事を探る仕事で最初の大切なことであり、その後の調べのうまくいくかどうかを大きく左右すると言えるでしょう。探偵は、法律や倫理に配慮しながら、確かな情報に基づいて調査を行う必要があります。盗聴器の使用は違法となる場合があるので、探偵であっても使用することはできません。確かな証拠を集めるためには、尾行、張り込み、聞き込みといった合法的な手段を用いることが重要です。また、証拠の収集だけでなく、依頼者との信頼関係の構築も重要です。依頼者と綿密にコミュニケーションを取り、調査の進捗状況や結果を丁寧に説明することで、依頼者の不安を軽減し、スムーズな解決へと導くことができます。