コードレスホン

コードレス電話は、据え置き型の親機と持ち運びできる子機から成り立っており、この子機のおかげで家の中を動き回りながら通話ができます。この親機と子機の間の通信には、目には見えない電波が用いられています。初期のコードレス電話では、この電波によるやり取りが単純な仕組み、いわゆるアナログ方式で行われていました。アナログ方式は仕組みが簡単であるがゆえに、特殊な機器を用いることで電波を盗み聞きされ、通話内容を盗聴される危険性が高かったのです。近年では、デジタル方式のコードレス電話が主流となっています。デジタル方式では、通話内容を暗号化、つまり秘密の符丁を使って複雑に変換することで、たとえ電波を盗み聞きされても簡単に内容が分からなくなるように工夫されています。この暗号化技術のおかげで、盗聴される危険性は大きく下がりました。しかしながら、現在でも古いアナログ方式のコードレス電話を使っている場合や、デジタル方式でも暗号化の強度が弱い機種を使っている場合には、盗聴のリスクが残ります。そのため、コードレス電話を選ぶ際には、デジタル方式で、かつ強力な暗号化技術が採用されている機種を選ぶことが重要です。また、重要な話をする際は、コードレス電話ではなく、固定電話を使う、あるいは周囲に人がいないことを確認するなどの注意が必要です。安心してコードレス電話を使うためには、機種の選び方や使い方に気を配ることが大切です。