その他 小さな声も逃さない!コンデンサーマイクの世界
集音器の中枢とも言える小さな部品、コンデンサーマイク。音を電気信号へと変換するその仕組みは、精巧な部品の組み合わせによって成り立っています。まるで薄い膜のような金属板、これを振動板と呼びます。この振動板と、動かない電極が向かい合わせに配置されています。この二つの板の間に電気を蓄える仕組みがあり、小さな電池のような役割を果たします。音は空気の振動であり、この振動が振動板にぶつかると、振動板は音の波に合わせて前後に揺れ動きます。この振動板の動きこそが、音を電気信号に変換する鍵となります。振動板が動くと、固定された電極との間の距離が変化します。この距離の変化によって、二つの板の間に蓄えられる電気の量も変化するのです。この電気の量の増減が、音の信号として取り出されます。音の大小、高低といった情報は、この電気信号の変化に反映されるのです。ただ、振動板の動きによって生じる電気信号は非常に微弱です。そのため、ほとんどのコンデンサーマイクには『プリアンプ』と呼ばれる増幅器が内蔵されています。プリアンプは、微弱な電気信号を増幅することで、小さな音もしっかりと捉えられるようにする役割を担っています。これにより、ささやき声のような小さな音から、大音量まで、幅広い音をクリアに集音することが可能になるのです。
